防犯対策には、防犯設備やグッズを利用して犯罪リスクを低下させる物理的防犯対策と、犯行を起こしにくい雰囲気を作りあげることで、犯罪リスクを低下させる心理的防犯対策があります。
ここでは、2つの防犯対策の中から心理的な防犯対策についてご紹介します。
2003年(平成15年)の広報けいしちょう第9号によると、犯行をあきらめた理由の1つに、「近所の人に声をかけられたり、ジロジロ見られたりしたから」というものがあります。
これは犯罪者にとって、住民の目線や声がけが立派な防犯対策になっているという証拠です。マンション住民はもちろん、普段見かけない人にもあいさつをする習慣が防犯上で大切になります。
犯罪者はマンションへの侵入経路として、人目につきにくい見通しの悪い場所を好みます。そこで、見通しを確保するために、植栽の刈り込みや見通しを悪くしている物の移動を行いましょう。
また、建物の影となるところにスコップや鎌が置いてある場合がありますが、いざという時にはそれが凶器となりますので、片付けておきましょう。
マンション周辺にゴミが散乱していたり、駐輪所の自転車が散らかっていたりすると、犯罪者に「手入れが行き届いていないマンション」と見なされ、犯行の標的にされるケースがあります。
マンション内はもちろん、マンション外の整理整頓にも気を配ることは犯罪防止にも役立つとともに、住民間の管理意識の向上にもつながります。
心理的な防犯対策は物理的な防犯対策と違って、お金はほとんどかかりません。
その分、声を掛け合える雰囲気・環境作りが大切になってきます。
住民の意識が高くない場合は、有志による防犯対策委員会を作ることをおすすめします。委員が率先して声がけや周辺環境の確認を行える体制ができれば、自ずとマンション内の防犯意識も高まり、それに併せて、犯罪者にとって犯行をしにくい雰囲気ができあがっていきます。
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